特捜の取り調べ、全面可視化は当たり前の手続きである。ーー>6月30日に、東京地裁は検察が提出した調書を却下した。特捜部の検事が石川氏を「特捜部は恐ろしいところ。何でもできるところだぞ」などと脅しており、内容が信用できないと認めたのだ。 逆転劇をもたらしたのは、ある音声データ。実は石川氏は取り調べの最中に、こっそり検事とのやり取りを録音していた。そのデータを裁判所に提出したのだった。

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特捜の取り調べ「すごい怖い」 小沢一郎氏の元秘書が打ち明ける“怨念の捜査”
http://news.livedoor.com/article/detail/5696995/
2011年07月09日17時33分 BLOGOS編集部

 「また何かやられるかもって、怖さはものすごくあります。これはやられた人じゃないと分からない」。小沢一郎民主党代表の元で秘書をしていた石川知裕衆院議員は、慎重に言葉を選びながら記者団の質問に答えた。7月8日、東京都千代田区で開かれた自由報道協会主催の会見場面だ。


 石川氏は昨年1月、現役議員にも関わらず、東京地検特捜部に逮捕された。小沢氏の資金管理団体陸山会」の土地購入を巡って、政治資金規正法違反の罪に問われたからだった。

 ところが6月30日に、東京地裁は検察が提出した調書を却下した。特捜部の検事が石川氏を「特捜部は恐ろしいところ。何でもできるところだぞ」などと脅しており、内容が信用できないと認めたのだ。

 逆転劇をもたらしたのは、ある音声データ。実は石川氏は取り調べの最中に、こっそり検事とのやり取りを録音していた。そのデータを裁判所に提出したのだった。しかし、特捜部にばれずに一体どうやったのか。録音するようにアドバイスした重要人物とは誰か。記者団の質問に石川氏がついに打ち明けた。「小沢氏はホリエモンと似てる」の記事に引き続いて会見レポート第2弾をお届けしよう。【取材・文:安藤健二(BLOGOS編集部)】


「何かやってくるんじゃないか」という怖さ

―検察官の取調べの際に一体どうやって録音していたんですか?

録音するっていうのは、(元外務官僚の)佐藤優(さとう・まさる)さんから勧められました。簡単なようでいて、非常に心理的な圧迫が大きいです。私は、2009年3月3日に(同じく秘書だった)大久保隆規さんが逮捕された後、3月11日に初めて事情聴取を受けましたが、必ず「録音してないよね?」って検事さんに聞かれるんです。まずは携帯電話を出して、電源を切らされます。「本当に録音してないよね?」って言われて、ポケットから(物を)出すんです。さすがに、それ以上は追及されませんが、検事さんにそこまで言われて、それでも録音する神経ってのは、なかなか大変です。

それは佐藤さんに「身を守るためだ」といわれて、このカバンの脇のところにICレコーダーを買って入れていきました。ただ、普通のレコーダーだったらあまり取れないんで、高性能な集音マイクをつけておきました。取調べのときもトイレによくいってましたが、その最中も「もしガチャッとか、音が出てばれたらどうしよう?」と、すごく緊張していましたね。

別に(法律的に)認められている権利なんですが、検事さんの心理的圧迫を乗り越えて録音するというのは大変だと思います。その後、(録音されていたことを知った)検事さんがどう反応されたのかは分かりません。ただ、弁護士さんに(レコーダーを)提出するのは、ためらいました。

やっぱり怖いですよね。検事さんとの約束を破ってるわけだから。それは怖かったです。

―(週刊朝日に掲載されていたように)石川さんの女性秘書が東京地検の民野健治・検事の取り調べを受けて、事実上、監禁されたというのは本当ですか?

まず前提として申し上げておくと、怖いですよ。私も女性秘書も、将来的にまた民野さんが何かやってくるんじゃないか!?という怖さはものすごくあります。これはやられた人じゃないと分からない。ずっと怨念が続いているわけですよね。田中(角栄)さん、金丸(信)さん、小沢さんと。(彼らを狙ってきた東京地検特捜部が)すごい怖いってことは理解してください。個人的な批評は加えませんが、そうしたことをしたのは事実ですので、これから任意の場合でも、大きな事件の場合は取り調べの可視化を進めて、そういうことのないように願っております。

―今回、東京地裁に却下されたような供述調書を作った東京地検の特捜部の検事達に対して取調べ中にどう感じたんでしょうか?また、今はどのような思いを抱いてますか?

私は2回、調書を書かれることがありました。西松事件陸山会事件の2回ですね。それで計3人の検事さんと応対しました。もう調書作成および取り調べに対しては、ただ一点、「小沢さん逮捕ありき」なわけですよね。日本の検察って汚職はないですよね。相当な給料をもらっているんで、そういう不正はしてないんですよ。で、正義感に燃えている。真面目な人が多いんですよ。そういう「人格者」を我々には、あててくるんですよね(苦笑)。

調書を却下するという結果が出た現在の思いですが、とにかく「組織として何か成果を上げなきゃいけない」という体制そのものに問題があると思っているんで、検事さん個人個人には特に思いはありません。体制を変えなきゃいけません。その検察の力を、「本当の悪いことをやっている人」に向けてもらいたいと思っています。

私、(起訴理由って土地購入の報告時期の)「期ずれ」でしょう!それが「水谷建設から5000万円」とかワケの分からないことを後からくっつけて、私の前でイケシャアシャアと川村(元社長)っていうのが、「全日空ホテルで渡しました」とか、ふざけたことを言ってるわけですよ!

でも、私を取り調べた検事2人だって「20日間にわたって石川さんを徹底的に取り調べたけど、我々はあなたが水谷建設からもらってないという心証を持っている。でも、我々2人以外は特捜部の全員が(あなたが)もらっていると思っている」って言うんですよ。それはICレコーダーにも録音が残っています。だから、組織の体制なんですよ。この事件は「汚いんだ」って世間に思わせたいんです。その体制を変えていかなきゃいけません。